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2022/05/06 12:00 開発ノート#8:「蒼天の拳 コラボ」拳士開発エピソード

2020年の年末に第1弾を実施した「蒼天の拳」コラボですが、
ここまで1弾、2弾、3弾と、総勢11人の蒼天拳士が北斗リバイブに登場しました。
「蒼天の拳」は北斗の拳ファンであれば言わずもがなですが、北斗の拳ケンシロウの2代前の北斗神拳伝承者、霞拳志郎の物語です。
北斗リバイブでもとても大切な「蒼天の拳」の拳士制作について紹介していきます。
 
まずは霞拳志郎です。
北斗の拳のケンシロウに対して自由奔放で人を食ったような性格の霞拳志郎ですが
弱者を助け友(朋友)のために戦うという熱い心を持つところは主人公共通してかっこよく、憧れます。
朋友である葉さんの代わりに処刑遊戯に出場し、リング上でゴランに放った技が、必殺の「当門穴破指挿」です。
二本貫手にした両手を下から突き上げ敵を浮かせ、斜め上に向かって素早く連撃を入れる拳になりますが、
この拳士のモーションを作るにあたり、動きをイメージしやすいように、まずはアクションを設計書におこします。
原作コマや関連作品の参考資料など、ビジュアルを並べてだれが見ても概ね同じ動きがイメージができるようにするものです。
ゲームの仕様上、プレイヤーは左側、拳士も左から右に向かって技を繰り出すことになるため
アクション設計書の段階では画像を左右反転させたりして、実際のプレイヤーが見る形で作成に進みます。
単純ですがゲームで原作再現をするための、一つの工夫です。
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霞拳志郎のアクションに関しては、まさにそのまま。#7のコウリュウのようにゲーム的な演出を加えることもありません。
いかに霞拳志郎らしさを表現できるか、原作シーンを再現できるかを追求して作成しました。
開発ノート8_2.png開発ノート8_3.png
 
続いて、シャルル・ド・ギーズに関して。
北斗孫家拳の使い手ですが、原作では拳法を使っての戦闘シーンが少ないギーズ。
霞拳志郎とは違い特徴を表現することが難しい拳士であるため、演出を加えて北斗孫家拳の強さを表現しました。
当初は原作通り「銃を撃ち、気でその弾道を操る描写」と「サーベルによる攻撃」、この2点の再現を目指してプランニングしていましたが、
特徴である「気で弾道を操る」という要件がギーズの最大の持ち味であると再考し、
奥義の「操気術」は、より「操られた弾道の奇抜さや面白さ」を重視した内容にしています。
原作では2発の発砲をするシーン。
ゲームでは更に複数回上乗せし、それらの弾道が四方から襲い掛かるという、目で見て楽しめる見せ場を追加しています。
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次に、潘玉玲について。
玉玲は1,2,3弾と配布をしたので、リバイブしている方も多いと思います。
潘玉玲は「玉玲」としての可憐さと、女馬賊「李秀宝」としてのバトルセンスを兼ね備えた美しく力強い奥義演出に向けてプランニング開始しました。
基本は素手で戦えないため、奥義はいくつかの銃器や飛び道具での攻撃手法を選別。
唯一通常攻撃で平手打ちを繰り出す玉玲。通常攻撃はこれだ!と思い採用。
開発ノート8_6.png
 
奥義「馬賊の魂」では、ブーメランや二丁拳銃を放つ派手な演出にしています。
原作の女馬賊のシーンで多用の武器を使っており、演出的には「舞い踊る」かのような美麗なアクロバティックアクションとなるようにしました。
初期プランニング段階ではマシンガンくらいまの企画でしたが、
より派手なトドメがほしくなり、途中でロケットランチャーを選定。
ロケットランチャーは原作にはないが、関連作品で登場しているので、あれか、と思っていただけた方もいると思います。
華奢な女性と大型ランチャーというギャップで、より面白みのある奥義を目指しました。
開発ノート8_7.png
 
コラボ2弾からは劉宗武を紹介します。
奥義の「致命の秘孔」は原作で、霞拳志郎が劉宗武へ闘いの矢を送ったことで相まみえたる戦闘シーンを切り取り再現しています。
作中にはその技名は登場していません。
開発ノート8_8.png
 
そのため拳志郎との戦いで見せたいくつかの「剛の攻撃」を組み合わせ、闘いの最後に決めた貫手を致命の秘孔として奥義にしています。
軍人らしい頭脳戦として、闘気により砂埃を巻き上げた後、死角から相手を強襲するシーンも組み込み、単に暴れるだけの攻撃ではない事も表現。
闘っているうちに帽子が脱げている軍服姿の劉宗武は、原作でもさりげなく描写されていたので、
演出として取り入れて、より原作の劉宗武らしさを出す事に注力しました。
開発ノート8_9.png
 
今回はここまでとなります。
まだまだ芒狂雲や流飛燕に張太炎、さらに車いすで登場となった潘光琳、
さらに先日のコラボ第3弾ではヤサカや天授の儀を迎えた闘神劉宗武や霞拳志郎 蒼龍天羅など
激熱な場面の拳士も登場していますので、またの機会にまとめてみたいと思います。