2021/06/16 15:00 開発ノート#1:ケンシロウ無想転生開発エピソード
「立ていラオウ!」「天に帰る時が来たのだ‼」
ラオウとの決戦で北斗神拳究極奥義[無想転生]を会得した時のケンシロウの姿である、『ケンシロウ 無想転生』は2020年9月の1周年の時に登場した拳士です。
練気闘座でも今なお使用数上位に入る人気の拳士です。
1.5周年を経て、もうじき2周年を迎える北斗リバイブですが、
これまでのサービスを通して、拳士や衣装、イベントやコラボなど、様々なコンテンツの制作を行ってきました。
今回、その制作をどうやって行っているのか、原作北斗の拳をどのようにゲームに起こしているのかを、開発ノートとして、今後定期的に掲載していきたいと思います。
ケンシロウ無想転生は特に力を入れて制作した拳士です。
拳士制作は原作コミックを元に3Dモデル、モーション、そして演出を起こしていますが、
開発においても原先生においても、特にこだわりが強く、
”ケンシロウらしさ”そして”無想転生とは”を突き詰めて制作を行いました。
熾烈なる強敵(とも)との闘いの中で深い哀しみを背負ったケンシロウは、
生と死の狭間を見切り北斗神拳究極奥義[無想転生]を会得した。
強敵(とも)たち、兄弟たちへの想い、そしてユリアへの愛を心に刻みつけた彼は、
全てをこめて無想の一撃を放つ。
(cv:河本 邦弘)
まずは、何と言っても奥義の無想転生。
言わずもがなラオウと南斗の塔での戦いで初めて無想転生を繰り出した時の流れで組んでいますが、
原作では、トキの動き⇒レイの拳と流れるように攻撃をしていますが、
レイの拳に関しては原作ではラオウの脇腹がズバァッと切り裂かれるコマのみで、ケンシロウの動きは指だけでした。
指だけで演出することも可能ですが、しかしそこは南斗水鳥拳を使うケンシロウが見たいんだ、と
レイとユダの闘いから、脇腹を裂く動きにも合う、迫力も兼ね備えた開戦時のコマをケンシロウで再現するに至りました。
奥義や必殺は、原作での技や名シーンから想像がつきやすいですが、
待機、構え、受け身など、通常の動きにこそ、”その拳士らしさ”を表現する大事な要素があります。
ここも原作コマを参考にするので、ケンシロウに至っては選定が多く良いのですが、
原作では多く語られないオウガイやジュウケイなどはそうはいきません。
限られたエピソードから作るのですが、また別の機会でお話できればと思います。
ラオウの「天将奔烈」を前に退くことのない立ち姿、そして構え。
構えは扉絵から採用していて、画力の強い扉絵は3Dに起こした際にもとても良く映えました。
先にモーションの話をしましたが、制作工程としては3Dモデルが先に必要です。
ケンシロウのモデルは「SRケンシロウ」がすでにあるので、制作コストの観点からも流用することにはなります。
しかし、ただ上半身を出せばよい、ということにはなりません。
SRケンシロウと比べると、首筋から腕、胸部にかけて筋肉が増大、大腿部から下腿部にかけても太さを増し、全体的に筋肉量を増加させています。
細かなところで、拳の握り、筋も力強く見えるようにしています。
また筋肉によって関節も伸びており、初期のSRケンシロウと比べて身長も少し高くするなど、肉体的に成長させています。
これは、ケンシロウが最上級的に筋肉がパンプアップした状態で、
原先生のイメージとして、究極版用に新しく描き下ろしたエピソードで描かれたケンシロウの肉体が大きくなるイメージを追求した形です。
顔つきに関しても監修をいただき調整しています。
どうしてケンシロウは無想転生を会得できたのか、それは強敵(とも)との闘いの中で深い哀しみを背負ったからです。
ラオウにも「な…なんという哀しい目だ‼」と言わせたその目は
哀しくも鋭い目つきになるように手を加えています。
この他にも再部にまで監修いただき、試行錯誤をしながらしっかり開発できたことで満足のいくクオリティにできたと思います。
今後登場する拳士や、「プロデューサーレターVol.07」にて触れられた、北斗ファンの多くが待ち望んでいるであろう“あの作品”との夏コラボ、
2周年に登場する拳士も、満足のいくクオリティになるよう制作を進めていますので、どうぞご期待ください。
次回以降も開発ノートでは、拳士の制作についてや、衣装やイラストの制作過程などを紹介していきたいと思います。
最後に、5月のユニオンバトルの日程中止や各拳士の不具合など、
皆さまにはご迷惑をおかけしておりますこと、ここで改めてお詫び申し上げます。
現状を受け止め、2周年に向けてより良いサービスを提供できるよう、開発運営チーム一同尽力してまいります。
これからも北斗リバイブをよろしくお願いいたします。